被評価者研修
PROGRAM
研修の狙い・目的
自律できる社員を増やし、
人事評価制度を人材育成につなげる!
人事評価制度の目的として、職種・経験別などに成果・活動内容・スキル開発の方向性などを評価項目として社員に明示。
自己評価・上司評価を通じて課題認識を促し、その解決を通じて成長を図ることが挙げられます。
また、社員一人ひとりが報酬・力量を高めていくための明確な課題を掴むことで、モチベーションを向上させることも狙いとしてあります。
しかしながら、被評価者自身が上記のような目的意識がなく、漫然と評価を受けて自身のパフォーマンス向上に活かせていないケースが散見されます。
本研修では、被評価者に評価制度の目的、適切な自己評価方法、評価面談(目標設定・フィードバック面談)の受け方などを学んでいただき、自律的に評価制度を活かしたパフォーマンス向上を促します。
研修概要
被評価者研修は、下記の5つの基本コンテンツをお客様の個別事情を踏まえて、組み合わせて実施します。
評価制度の目的と基本姿勢
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①オリエンテーション
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②人事評価制度の目的とは?
- グループワーク「なぜ会社は人事評価を行うのだろうか?」
- 人事評価制度の6つの目的
- 被評価者である我々にとっての人事評価の意義は?
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③人事評価を有効に活用するために
- 人事評価制度の内容を理解する
- 主体性の発揮 ~受身の姿勢ではなく、自ら積極的に評価を活用する姿勢~
- 上司からのフィードバックの捉え方
など
自己評価を適切に行うために
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①オリエンテーション
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②なぜ自己評価を行うのか?
- グループワーク「なぜ自己評価を行うのだろうか?」
- 自己評価の目的
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③自己評価の事前準備
- 評価期間の自身のパフォーマンス・レビュー
(時系列での実施事項・成功体験・ギャップ体験・未達内容などの振り返り)
- 評価期間の自身のパフォーマンス・レビュー
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④正しい自己評価を行うための留意点
- 評価エラー傾向解説
- 評価基準の理解(上司との目標水準・言語内容の擦り合わせ)
- 評価結果を踏まえての注力事項整理
目標設定を適切に行うために
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①オリエンテーション
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②目標設定の基本理解
- 「4つの目標」種類 ※下記参照
- 目標設定レベル 最大⇒最低限⇒目標設定
- 2W1Lの具体化・定量化
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③有効な目標設定を行うための12のポイント
- 3つの問題の種類「発生型」「向上型」「未来型」
- コントロール可能性
- 「安楽早正」観点による現状改善 など
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④仮目標設定の実施~ブラッシュアップ
- 現時点における重点課題~目標設定
- グループワーク「相互目標ブラッシュアップ」
- 目標の再検討
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⑤目標確定後の実施事項
- 目標のブレイクダウン~実行計画策定
- 目標のPDCAスパイラル管理のスケジューリング
「4つの目標」種類
No | 目標種類 | キーワード (末尾ワード) |
目標項目観点 |
---|---|---|---|
1 | 強化型目標 (好ましい事を、より良く) |
・強化 ・向上 ・伸展 ・促進 ・増加 など |
・売上・利益向上 ・コスト低減 ・品質向上 ・時間短縮 ・安全性向上 ・生産性向上 ・人的スキル強化 ・顧客満足 など |
2 | 改善型目標 (好ましくない事を、望ましく) |
・改善 ・防止 ・削減 ・撲滅 ・効率化 など |
※上記項目が適用される場合も多い ・クレーム発生件数削減 ・ミス発生防止 ・過剰在庫圧縮 ・不良率改善 ・残業時間の低減 ・開発・生産リードタイム短縮 ・延滞債権の削減など |
3 | 定着型目標 (好ましい事を、維持する) |
・定着 ・維持 ・継続 ・浸透 ・遵守 など |
・規定・ルールの遵守 ・無事故・トラブル継続 ・労働災害 ・2S&3定 ・標準作業の定着 ・ノーミスの継続 ・顧客・協力会社との関係維持 など |
4 | 新規型目標 (好ましい事を、生み出す) |
・開発 ・開拓 ・創出 ・構築 ・新規作成 など |
・商品開発 ・顧客開拓 ・サービス開発 ・新手法開発 ・新制度・システムの構築 ・新規ツール作成 ・新情報ルートの開拓 など |
評価面談に臨む姿勢
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①オリエンテーション
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②評価面談の事前準備
- 自己評価の根拠の言語化
- 評価基準における疑問点・確認事項の整理
- パフォーマンス向上のための重要課題(評価項目)と強化・改善の方向性検討
- 面談内容の整理
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③評価面談を有効に活用するために
- 上司(評価者)からのフィードバックの捉え方
- 上司(評価者)の伝達事項の具体的理解(明確化質問の活用)
- 上司へのリクエスト
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④評価面談後の実施事項
- 面談内容のレビュー~アクションプラン作成(上司確認)
- PDCAスパイラル管理のスケジューリング
パフォーマンス(評価)向上のための3つの力
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①オリエンテーション
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②主体変容姿勢
- 「受身⇒能動」「他責⇒自責」姿勢が継続的な成果と満足感をつくる
- 今できる・変えられることに意識の焦点を当てる思考習慣の獲得
- グループワーク「解決社長」
- 個人ワーク「主体変容姿勢で出来事の解釈をコントロールする」
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③協働力の強化
- 組織で継続的な成果を上げるために必要なこととは?
- 人間関係の基本原則「返報性の法則」
- 個人ワーク「GIVEリスト」作成
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④問題発見・形成・解決
- 問題とは何か?
- 3つの問題の種類
- 「向上型」問題を導き出すクリティカル・シンキング
- 環境変化予測で「未来型」問題を導き出す
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⑤パフォーマンス向上計画作成
被評価者研修 導入事例
企業・受講対象者プロフィール
- 業種環境プラント運営業
- 社員数350名
- 受講対象者被評価者 約280名
- 実施形式10チーム分割実施 リアル開催
課題・受講者状況
- 過去、上意下達が強かった影響もあり、社員(被評価者)においては総じて受身姿勢が強く、評価面談(評価フィードバック・目標設定・中間面談)もほとんどが受動的で、上司(評価者)がほぼ話をしている状況。
- しかしながら、社員(被評価者)アンケートにおいて、評価面談の満足度は総じて低く不満を有している者が多いことが伺えた。
- 目標管理制度を導入しており、社員にまずは自己目標を設定させているものの精度(目標対象・目標難易度レベル・具体性など)が低く、上司(評価者)がかなり手直しを行う形が続いており負担が大きくなっていた。
- 評価制度に対する社員(被評価者)の受身かつ消極的な姿勢を反映して、評価結果が総じて低レベルで推移。
結果的に報酬の上昇度合いが悪く、社員(被評価者)が不満を抱くという悪循環に陥っていた。
プログラム導入概要
以下の手順・概要で被評価者研修を実施
ステップ | プログラム導入・実施手順 |
---|---|
1st | 人事評価に関するアンケート調査
人事評価に関することも盛り込まれた社員アンケート調査の結果を分析。 |
2nd | 人事部門・評価者へのインタビュー
人事部門及び各事業部門(職種)・事業所単位で評価者を選抜し、被評価者の現状及び問題意識をインタビュー実施。 |
3rd | 被評価者へのインタビュー 評価者同様に各事業部門(職種)・事業所単位で被評価者を選抜し、評価制度に対する認識及び1stで確認したアンケート結果の背景を確認するためのインタビュー実施。 |
4th | 研修プログラム設計 上記で確認した被評価者の具体的課題を踏まえて研修プログラムを設計。 |
5th | 被評価者研修 開催 10チーム(1チーム:25~30名)に分けて研修実施。 プログラム概要 ①オリエンテーション
②人事評価制度の目的とは?
③人事評価を有効に活用するために
④自己評価を適切に行うために
⑤目標設定を適切に行うために
⑥評価面談に臨む姿勢
⑦クロージング |
6th | 上司によるフォロー面談
気付きの推進モチベーションを高めるために、被評価者研修を受講しての感想及び今後の実施事項を、各上司(評価者)が面談形式でヒアリング実施。 |
プログラム導入効果
- 評価者の声として、研修実施後の評価面談(評価フィードバック)において、被評価者研修の内容を踏まえ臨んできている被評価者が大多数であったとの評価を得た。
- 具体的には、被評価者自身の重点課題(重点強化すべき評価項目)及び課題解決策を事前に検討して臨んできている。
評価基準(言葉の捉え方)について疑問に感じている点の擦り合わせを、被評価者から行うことが増えてきているようであった。 - 目標設定においても、被評価者が提示した内容を評価者が是正する時間が大幅に短縮された。
- 人事部門の立場からの評価として、副次的な効果として被評価者の姿勢が変わったことにより、評価者自身も襟を正し、評価に臨む姿勢が向上したとのことであった。
よくあるご質問 Q&A
その場合、所要時間はどの程度かけるのが一般的でしょうか?
オンラインでの開催はもちろん可能です。
ただ、よく語られることですが、オンラインは個人自由度が高い(EX:メール確認など他の作業をしながらでも受講できる)ため、研修における気付きが浅くなることが考えられます。
プログラム進行においてもオンラインは時間がかかります。リアルよりも、個人作業・グループワークの説明をより丁寧に、より細かくしなければ伝わりません。(質疑応答含む)
この点で、同じプログラムを実施しようとしても、リアルと比較して時間がどうしても時間を要します。
また、実施はオンライン上の小部屋(Zoomならばブレイクアウト・ルーム)を各ペア・グループに割り当てて行います。
リアル研修であれば、一部屋で基本実施していますので講師が全グループ(全員)の様子を見て、おかしい状況があればいつでも介入できます。
しかし、オンラインは一つの部屋にしか講師はいけませんので、おかしなワークの進め方をしていても介入ができません。
こうした点を許容する、もしくは人事スタッフがまわって確認するなどの対応策の事前検討が必要です。
研修時間については、3時間~4時間程度が主流です。
短すぎる場合は、研修内容がかなり薄くなり効果性に問題が生じます。
逆に長い場合は、受講生の立場で考えると集中力の観点で厳しくなります。
研修は人数が増えれば増えるほどプログラムの進行が遅れます。
単なる座学(講師からの一方通行の伝達)だけの研修なら別ですが、個人作業、グループやペアによるワークを行います。
どうしても作業が最も遅い個人やグループが完成するのを待ってから次のプログラムに移ることとなります。
この点から、人数が多くなればなるほど一つのプログラムを消化する時間が長くなり、時間を要することになります。
こうした点から理想的にいえば15名前後がよいのですが、被評価者の場合は人数が多くなり、費用面・開催回数も考慮すると30名程度までと考えられたらよいと思われます。
5つの研修内容を行う場合、理想的にいえば16時間程度が目安です。
よって1日の研修では終わりません。
仮に全てを行うこととなりますと、3日間程度に分けての実施となります。
ちなみに5つの研修時間は理想的にいえば以下の所要時間となります。
- 評価制度の目的と基本姿勢 2時間
- 自己評価を適切に行うために 3時間
- 目標設定を適切に行うために 4時間
- 評価面談に臨む姿勢 2時間
- パフォーマンス(評価)向上のための3つの力 5時間
動画撮影・録音などを行っていただくことはできませんが、資料を基に人事部門の方などが評価者の方々に説明願うのは全く問題ございません。
逆に可能な限り、情報共有をお願いできればと考えております。
また、時間的な制約はありますが、評価者の方が被評価者研修にオブザーバー参加いただくのも問題ありません。
よく実施されるのが目標設定に関することです。
具体的には、目標設定時期の前に同部門の被評価者が4~5人程度集まり、互いに設定した目標を説明し、仲間からのフィードバック・アドバイスを受ける。
こうしたミーティングを実施されるケースが多くあります。
少人数でのミーティングですので、時間も短時間で済みます。また集まるのも比較的容易です。
内容についても研修で基本同じことをしていれば被評価者のみの運営でも機能します。
もちろん精度向上をより進めていくために、人事部門の方々が手分けしてミーティング参加されるケースもあります。
また、3つ以外のテーマも考えられるのでしょうか?
もちろん可能です。貴社の状況を伺い、例えば「協働力の強化」のテーマにおいても可能な限り、課題に即した研修内容にカスタムメード致します。
また、被評価者研修の一環として他のテーマを盛り込む場合は、いわゆるポータブル・スキル(仮に会社・職種が変わってもビジネスパーソンとして求められる共通スキル)の中の、
・コミュニケーションスキル
・業務生産性向上スキル
が挙げられます。
主要な要素は3つあります。
弊社は人事制度の策定コンサルティング、さまざまな人材開発の研修を2000社以上のお客様に対して行っています。
この点から、本テーマにおける、さまざまな経験・知見を有しています。
次に講師が自社所属にある点です。営業活動や研修企画は自社で実施するものの、講師はフリーランスの外部講師に委託するケースが多くあります。
弊社では、人事制度策定コンサルティング・管理職研修の経験を有した自社講師が務めます。
最後はカスタムメード対応にあります。規格の決まった研修を提供するのではなく、人事評価や評価面談の実情を理解したの講師が、ご要望や貴社状況をヒアリングして最適な研修提案を行います。
研修実施までの流れ
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1st問い合わせフォームより弊社へご連絡
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2nd弊社担当者より面談依頼のご連絡
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3rd①課題認識・研修に関するご要望ヒアリング
※可能であれば、人事評価制度に関する資料を拝見させていただきます。
(必要に応じて、守秘義務契約をこの時点で締結することも可能です)
②研修実施の方向性提示 -
4th研修企画書作成(弊社作業)
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5th企画書説明~質疑応答~ブラッシュアップ対話
※必要に応じて修正企画書を作成~ご提示
その他の評価者研修
「基本ラインナップ」
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評価者基本研修
- 評価者として部下から信頼を獲得するために
- 評価エラー傾向分析~適正評価対策
- 評価者間の評価基準のすり合わせ(甘辛防止) など
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目標管理研修
- 有効な目標設定を行うために(Good Bad事例分析)
- 部下目標のブラッシュアップ(テーマ・達成基準・KPIなど)
- 目標設定面談の進め方 など
-
評価フィードバック面談研修
- フィードバック(1on1形式)面談の目的と進行手順
- フィードバック面談におけるコーチング活用
- フィードバック面談ロールプレイング など
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部下育成型評価者研修
- 一次評価者の人事評価における主要目的は部下育成
- 評価結果(現在)と将来軸を基にした育成目標検討
- 4つの指導基本アプローチ(叱る・認める・考えさせる・任せる) など
お問い合わせ
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なお、出来る限り早急に折り返しご連絡差し上げるように努めておりますが、内容によってはご連絡差し上げるまでに数営業日いただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。