評価フィードバック面談研修
PROGRAM
研修の狙い・目的
被評価者が納得するフィードバックを行い、
成長意欲を喚起する面談力を磨く!
被評価者に評価結果を事実に基づき論理的に説明。質疑に対して誠実に回答して納得を得た後、これから評価を向上させていくため、どのような事に注力すべきか?対話しながら一緒に検討する評価フィードバック面談。
基本的に、被評価者と直属上司である一次評価者が評価結果確定後、30分から1時間程度の時間をかけて行います。
有効に機能すれば、被評価者にとっては、自己評価(給与)を向上させていくための課題・具体的施策が上司承認のもと鮮明になり、モチベーションが高まります。
しかしながら、現実的には以下のような状況に陥っていることを多く伺います。
- 評価者が被評価者の納得を得る評価結果の根拠の説明ができない。結果、不信感を生じさせている。
- 評価者が一方的に自説を述べる面談に終始。被評価者においては押し付け感だけを感じる結果となり、動機付けが図られず建設的な行動を生み出すことにつながっていない。
- そもそも時間をかけていない。評価の総合点のみ伝えて、点数の高い・もしくは伸展した評価項目についてのポジティブなフィードバック。点数の低い・もしくは低下した評価項目についての原因フィードバックなどの具体的な説明・対話ができていない。
本研修では評価者に対して、まず評価面談の“あるべき姿”を確認した後、具体的な面談手順、効果的に面談を進めるための留意点、そしてコーチングなどの技術を学びます。
そして、単なる一般論の研修では終わるのではなく、ロールプレイング(模擬フィードバック面談)を行うことで、個別・具体的なフィードバック面談を進める上での気付きを促します。
研修概要
被評価者(部下)が評価者に抱く不満要素の確認~評価フィードバック面談の“あるべき姿”確認
始めに弊社が被評価者(部下)からヒアリング・アンケートなどで聴取した、評価フィードバック面談における評価者に抱く不満要素を紹介し、不満を生じさせないための留意点を確認します。
また、評価フィードバック面談の目的を踏まえた、評価者として目指す面談内容(あるべき姿)を解説し、現状とのギャップを検討いただきます。
評価フィードバック面談の基本フロー解説
評価フィードバック面談の基本的な流れを紹介します。
具体的には、以下のようなステップ表を提示。解説しながら基本的な進め方についての共通認識を促します。
評価フィードバック面談の実施手順
STEP |
アイスブレーキング | 気楽な話題でキャッチボールを行い、雰囲気を和らげる(緊張の緩和) ◎キドニタチカケシ衣食住 |
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STEP |
面談目的伝達 | 今回の面談の目的(評価フィードバック、今後の課題・対策対話、リクエスト確認など) |
STEP |
成長・改善ポイントの確認 | 前回の評価時期と比較して、成長した点・今後、特に改善・強化を要すると認識している事項のヒアリング・対話を実施。 |
STEP |
プラス面のフィードバック | 「前回より上昇した項目」「被評価者(部下)より評価者の評価が高い項目」【本人の強み・評価できる点】の点数・理由を中心に説明~質疑応答。 |
STEP |
マイナス面のフィードバック | 「前回より下降した項目」「被評価者(部下)より評価者の評価が低い項目」【本人の弱み・改善を要する点)の点数・理由を中心に説明~質疑応答。 |
STEP |
評価者の認識に基づく、 強化・改善点の対話 |
自身が考える、今後、重点的に強化・改善すべき項目を伝達。 1st:What(特に何を?) 2nd:Why(なぜ?) 3rd:Goal(どのレベルまで到達したい?) 4th:Subject(当面の課題は?) 5th:How(最初の一歩として、どのような活動をしていくか?)を対話する。 |
STEP |
リクエスト聴取 | 上司である自分、もしくは組織への要望・提言事項をヒアリング~対話実施。 |
STEP |
結論の確認 | 最後に合意した活動プランや上司としての支援内容を整理・確認し、その内容を記録に残しておく。 |
面談コミュニケーションのポイント
- どのようなコミュニケーション(働きかけ)を行うことが評価結果の納得を得ることに繋がるのか?
- 面談の中で、被評価者に多く語らせモチベーションと気付きを促す(自己説得)には、どんなアプローチを行うことが求められるのか?
- 自分の想い・考えを効果的に伝え、被評価者が受容する状況をつくるには、どんな事を心掛ければ良いのか?
人間心理に基づいて解説を行います。
具体的には、相手の目標達成や課題解決のために、語りながら考える時間を提供するコーチング技術。
評価フィードバック面談に活用できる以下のコーチング技術・ポイントを、理解を増すための手法「体感ワーク」を多く用いて確認します。
評価フィードバック面談「ロールプレイング」実施
研修参加者の評価者としての、個別具体的な強み・改善点を確認するために評価フィードバック面談のロールプレイング(模擬面談)を行います。
具体的には、一人ひとりが実際の部下を一人ピックアップして、直近の評価結果を基に面談する想定をいただきます。
改めて、部下の状況(業務上の課題、スキル、心理状況、マインドセット〈発想・考え方〉、性格など)、評価結果における主な優良項目と点数の背景、改善を要する項目と点数の背景、面談を実施する上での留意点などを言語化して整理します。
その整理した内容を、共にロールプレイングを行うチームメンバー(3~4人1組)に伝達し、対話しながら相互に部下(被評価者)状況の共有を図ります。
その後、チームメンバーに自身の部下を演じてもらい、評価フィードバック面談のロールプレイングを実施。
その間、部下役以外のチームメンバーは観察役として、ロールプレイング状況を観察します。
そして終了後、面談実施者にポジティブ要素のフィードバック。改善をした方が良いと思われる点のフィードバックの両面を伝達します。
最終的に観察役からのフィードバックを中心に、ロールプレイング・チームメンバー全員で、面談実施者が現実の評価フィードバック面談を効果的に進めるためのポイントを検討いただきます。
この内容を、全員が「面談実施者」「部下役」「観察役」を交代で実施して行い、それぞれの立場でロールプレイングを体感、観察することで気付きを得ていただきます。
評価フィードバック面談の事前準備・事後フォロー内容の確認
最後に、評価フィードバック面談において、部下からの評価結果の納得を得て、評価を向上させていくための対話を建設的・効果的に行うための事前準備のポイントと実施事項を伝授します。
また、評価フィードバック面談は部下育成・指導の一環でもあります。
面談において取り決めた事項が為されているか?の確認。上司として、その後、どのように関わり、働きかけをしていけば良いのか?事後フォローの方法も併せて解説します。
「評価フィードバック面談研修」
導入事例
企業・受講対象者プロフィール
- 業種スポーツ用品小売業
- 社員数360名
- 受講対象者一次評価者 約50名
- 実施形式15~20名程度1チーム 3チーム リアル開催
課題・受講者状況
- 人事評価制度改定を機に、これまで部長クラスの二次評価者が実施していた評価フィードバック面談を、より部下の事を知る一次評価者に委ねていくことが決定。
- ただ、前職で評価フィードバック面談を実施した評価者を除き、90%以上の評価者がフィードバック面談を行うのは初めての経験となり、経営側としても教育が必要との判断となった。
- また、組織風土として上意下達が強い傾向にあり、下位者になればなるほど「受身」「指示待ち」体質となっており、主体的に考え、動くスタンスが弱い状況にあった。
この点において、前期に就任した社長が問題意識を強く有しており、評価者のフィードバック面談の教育を実施するにあたっては、主体性を喚起する働きかけを学ばせることを望まれた。 - 評価フィードバック面談を一次評価者に委ねていった後は、定期・継続的に上司(評価者)-部下(被評価者)間で1on1を行うことも想定されたいた。
プログラム導入概要
以下の手順・概要で「評価フィードバック面談研修」を実施
ステップ | プログラム導入・実施手順 |
---|---|
1st | 評価シート・評価傾向の確認
職種別に作成されている人事評価表を確認。評価項目毎の平均・最頻数値を確認。 |
2nd | 人事部門統轄役員からの要望ヒアリング
課題・受講者状況に記載した、上意下達の組織風土などの現状を確認した後に、どのような組織・人材状態を目指しているのか?を聴取。 |
3rd | 研修プログラム設計 上記のご要望を受け、人事部門と研修プログラム及び研修後のフォロー内容について打ち合わせを実施。 |
4th | 「評価フィードバック面談研修」開催 関東圏、東北・北陸圏、中部圏のエリアごとに研修を計3チーム実施。 【プログラム概要】 ①オリエンテーション
②人事評価制度改定内容の確認 ※人事部門が質疑応答中心に実施(1時間弱程度) ③評価フィードバックにおける被評価者の不満要素~目的確認
④評価フィードバック面談の基本フロー
⑤面談におけるコミュニケーション・スタイル
⑥「評価フィードバック面談」ロールプレイング
※グループ内で役割交代して実施 ⑦評価フィードバック面談の事前準備・事後フォロー
⑧クロージング |
5th | 評価フィードバック面談の実施
研修の約1カ月から各自面談実施。 |
6th | 評価面談実施後のアンケート実施
評価者・被評価者双方を対象とした評価フィードバック面談に関するアンケートを実施。 |
7th | フォローアップ研修~1on1面談実施
評価フィードバック面談の終了から半年後にフォローアップ研修を実施。 |
プログラム導入効果
- 評価フィードバック面談後に実施したアンケートにおいて、事前準備をしっかりと行った評価者が多かったこともあり、ポジティブな結果を引き出せたという所感が多く見受けられた。
- この点、被評価者側においても同様の傾向がみられ、定量評価・定性評価を客観的にみて一定レベルの満足を得られたと評価できた。
- 上記の背景には、一次評価者と二次評価者の評価点数が違った場合、その理由を対話を通じて確認を行い、一次評価者が腹落ちした形で評価結果のフィードバックを行えている。
また、評価点数を上げていくために、どのような事に注力するのか?未来志向の話に時間を割いた点が大きいようであった。 - 狙いの一つであった、被評価者が主体的に自らの為すべき事を考える点においても、研修でコーチング思想・技術に時間をかけたこともあり、一定レベルの評価ができる面談結果と言えた。
- 評価フィードバック面談の話ではないが、その後、1on1についても温度差はあるものの、組織全体に定着してきている。
よくあるご質問 Q&A
何を、どの程度まで解決していきたいか? 目的・ご要望によって時間は変わりますが、弊社の基本テーマ「評価フィードバック面談の基本フロー」「面談コミュニケーション・スキル」「面談ロールプレイング」「評価フィードバック面談の事前準備・事後フォロー」を盛り込む研修を行う場合、1日(6時間~7時間)が基本形となります。
尚、時間制約がおありの場合は、上記のテーマを絞る、もしくは各テーマの内容を簡易な形で行い、ご要望に可能な限りで沿った内容での研修提供を実施することとなります。
※研修内容と時間の整合性が取れず、ご支援を辞退させていただくこともあります。
研修は人数が増えれば増えるほどプログラムの進行が遅れます。
単なる座学(講師からの一方通行の伝達)だけの研修なら別ですが、さまざまな個人作業が研修では行われます。理由はこの点にあります。
どうしても研修は、一つのテーマの個人作業を全員が一定レベル完成してから次のプログラムに移ります。よって、最も遅い方が作成しなければ次のプログラムに入れません。
この点、人数が多くなればなるほど、作業スピードの遅い方がおられる可能性が増し、プログラム進行に時間を要します。
もう一つの受講者数の判断基準の一つが、グループワークにおける研修講師の支援度となります。
講師がグループワーク中に、各グループをまわりアドバイス・対話推進を図ることを前提にすれば、1研修あたり20名まで(4~5グループ)が限界です。
この点、評価フィードバック面談研修においては、ロールプレイングにおいてプロのフィードバックを受けたいというご要望があれば別ですが、フィードバックは受講者同士で行うという事であれば、他の評価者研修と比較して制約は少なくなります。
これらの点から踏まえると、他の評価者研修よりかは受講者数のキャパシティは増えて25名程度までは受容できるでしょう。
但し、面談ロールプレイングを一斉に多くのグループが行いますので、人数に合わせて会場は大きなものにしていく必要が他の評価者研修として比べて必要にはなります。
可能です。但し、当然デメリットもあります。
まず、リアルとは違いオンラインでの開催は受講者の立場で考えれば、丸1日かけて実施するのは集中力持続の観点で厳しいものがあります。
リアルであれば1日で行える内容を、2分割して半日2回に分けるなどの対応が求められます。
さらに言えば、オンラインは個人自由度が高い(EX:他の作業をしながらでも受講可能)ため、結果的に研修における気付きが浅くなります。
プログラム進行においてもオンラインは時間がかかります。リアルよりも、個人作業・グループワークの説明をより丁寧に、より細かくしなければ伝わりません。(質疑応答含む)
この点で、同じプログラムを実施しようとしても、リアルと比較して時間がどうしても時間を要します。
特に、本研修は体感ワークを多く用いることになりますので他の評価者研修と比べて、より時間を要します。
ロールプレイングを始めとしたグループ別に行うワークは、オンライン上の小部屋(Zoomならばブレイクアウト・ルーム)が各グループに割り当てられて行われます。
リアル研修であれば、一部屋で基本実施していますので講師が全グループ(全員)の様子を見て、おかしい状況があればいつでも介入できます。
しかし、オンラインは一つの部屋にしか講師はいけませんので、グループワークの進め方において問題が生じていても気付かず対応できないケースが出てきます。
こうした点を許容する、もしくは対応策を検討して研修に臨むことが求められます。
- ①1on1とは、どのようなものか?
- ②1on1の目的と効用(上司にとって・部下にとって)
- ③1on1実施のポイント
- ④コーチング技術
- ⑤1on1のテーマ(経験学習など、さまざまな種類の解説)
- ⑥1on1実施の手順
- ⑦相互1on1実施(研修受講者同士で、それぞれが語りたいテーマを設定して1on1実施~相互フィードバック)
- ⑧1on1の事前準備・事後フォロー
上記内容を行うことになり、①~⑧の全てを行う場合は1日研修となります。
被評価者に対する研修などもあるのでしょうか?
別途、ご紹介をしている「被評価者研修」の中に織り込んでいます。
※評価フィードバック面談がなされないケースは含みません。
大枠では以下のようなものとなります。
- 面談に臨むにあたっての事前準備
- 重点強化していきたい・していくべき評価項目、及び改善・強化策の検討
- 評価項目において、どのような活動が求められるのか?評価者(上司)に確認をしたい事項
- 上司へのリクエスト など
- 面談における留意点
- 上司発言のチャンクダウン(具体的理解)
- 評価結果のフィードバックを受ける際の客観的視点
- クロージングにおける認識の擦り合わせ など
- 面談後の実施事項
- 面談記録の作成
- 早期のアクションプラン検討
- PDCAサイクルをスパイラルアップさせる仕組みづくり
尚、上記内容のみを短時間で実施することも可能ではあります。
研修でロールプレイングを実施します。自身が面談実施者となった場合、グループの仲間に携帯電話で動画撮影を依頼。後日、その動画を観て、強み・改善点を自己分析することは効果が大きいと思います。
また、評価面談実施前に、小グループを編成してグループ単位で職場において、もしくはオンラインでロールプレイング実施~相互フィードバックを行うことも効果的です。
主要な要素は3つあります。
弊社は人事制度の策定コンサルティング、部下育成・指導に関するマネジメント研修を2000社以上のお客様に対して行っています。
この点から、本テーマにおける、さまざまな経験・知見を有しています。
次に講師が自社所属にある点です。営業活動や研修企画は自社で実施するものの、講師はフリーランスの外部講師に委託するケースが多くあります。
弊社では、人事制度策定コンサルティング・管理職研修の経験を有した自社講師が務めます。
最後はカスタムメード対応にあります。規格の決まった研修を提供するのではなく、人事評価や評価面談の実情を理解した講師が、ご要望や貴社状況をヒアリングして最適な研修提案を行います。
研修実施までの流れ
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1st問い合わせフォームより弊社へご連絡
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2nd弊社担当者より面談依頼のご連絡
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3rd①課題認識・研修に関するご要望ヒアリング
※可能であれば、人事評価制度に関する資料を拝見させていただきます。
(必要に応じて、守秘義務契約をこの時点で締結することも可能です)
②研修実施の方向性提示 -
4th研修企画書作成(弊社作業)
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5th企画書説明~質疑応答~ブラッシュアップ対話
※必要に応じて修正企画書を作成~ご提示
その他の評価者研修
「基本ラインナップ」
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評価者基本研修
- 評価者として部下から信頼を獲得するために
- 評価エラー傾向分析~適正評価対策
- 評価者間の評価基準のすり合わせ(甘辛防止) など
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目標管理研修
- 有効な目標設定を行うために(Good Bad事例分析)
- 部下目標のブラッシュアップ(テーマ・達成基準・KPIなど)
- 目標設定面談の進め方 など
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部下育成型評価者研修
- 一次評価者の人事評価における主要目的は部下育成
- 評価結果(現在)と将来軸を基にした育成目標検討
- 4つの指導基本アプローチ(叱る・認める・考えさせる・任せる) など
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被評価者研修
- 人事評価を受ける意味
- 評価項目と評価基準の理解を深める
- 各種人事面談(目標設定・フィードバック・中間など)を価値あるものとするために など
お問い合わせ
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なお、出来る限り早急に折り返しご連絡差し上げるように努めておりますが、内容によってはご連絡差し上げるまでに数営業日いただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。