寛大化傾向
「寛大化傾向(寛容効果、寛大効果)」とは、「評価対象の良い部分は過大に評価し、悪い部分はあまり反映しない」といった、甘めの判断を下す評価エラーの一種です。評価対象者全員に高い評価を与えるケースも存在します。
寛大化傾向は、評価者に次の心理が働くと発生しやすいと言われています。
- 部下から嫌われるのを恐れている
- 実際の成果・実績に関係なく「頑張ってほしい」「努力している」と感情を挟んでいる
- 部下から良い上司と思われたい
- 他の人材の評価を甘めにしてしまったので、全体で調整しておきたい
寛大化傾向が顕著になると、人材の能力開発の妨害、能力に見合わない人員配置・役職就任などにつながり、組織力が低下するリスクがあります。寛大化傾向の対となる評価エラーとして、厳格化傾向が挙げられます。