キャリア・アンカー
キャリア・アンカーとは、個人としてどうしても譲れない価値観や欲求を基準に、将来的なキャリアを決定していく考え方です。
アメリカの組織心理学者のエドガー・シャイン氏が、キャリア・アンカー理論として提唱しました。
具体的に言うと、キャリア・アンカーは以下3つの要素が重なり合う部分です。
- コアコンピタンス:自分の能力、できること、得意分野
- 動機:自分がしたい仕事
- 価値観:自分がやるべき仕事、仕事における自分の信念
また、キャリア・アンカーは8つのカテゴリーに分けられます。
どのカテゴリーに該当するかを大まかに当てはめることで、今後のキャリア形成の方向を決定します。
キャリア・アンカー8つのカテゴリー | 概要 |
---|---|
専門能力・職人 | 専門的なスキル・知識を活かし、専門家としてのキャリアを望むタイプ |
全般管理 | 全般管理:組織におけるマネジメント型の仕事のキャリアを積みたいタイプ |
自立・独立 | 規則や慣習などのルールに囚われず、自分のやり方や裁量で仕事を進めたいタイプ |
保障・安定 | 安定した組織、仕事、報酬など、社会手・経済的に安定したキャリアを歩みたいタイプ |
起業家的創造性 | クリエイティビティを活かして、自ら新しい技術や作品を生み出していくことに価値を見出すタイプ |
奉仕・社会貢献 | 仕事を通じて出世よりも社会貢献を重視し、世の中を寄り良くしていくキャリアを目指すタイプ |
純粋な挑戦 | 解決が困難な問題に挑み、そこから得られる刺激やライバルとの競争にやりがいを感じるタイプ |
ワーク・ライフ・ バランス |
プライベートと仕事のバランスを意識し、個人的な欲求や家族の願望との両立を希望するタイプ |
従業員のキャリア・アンカーがはっきりすれば、従業員の適性に応じた人事異動やキャリアコースの提案が可能です。