成人発達理論
「成人発達理論」とは、人間は成人した後でも知性・意識といった根幹部分が発達し、生涯に渡って成長・発達を続けられるという考えのもと、人の発達プロセスやメカニズムを解明する学問です。
成人発達理論には、知性の3段階の成長、人の成長・発達の5段階、2つの成長軸などが提唱されています。
知性の3段階の成長 | 概要 |
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環境順応型知性 | まだ自己の考えや信念が確立されておらず、回りに流されやすい指示待ち人間、イエスマンの人材 |
自己主導型知性 | 自己の価値観や判断基準が備わり、周囲に流されず自ら判断や選択ができる人材 |
自己変容型知性 | 自己の価値観や判断基準を備えながらも、周囲の考えや意見を取り込んで修正していけるリーダーの資質を持つ人材 |
成長・発達の5段階 | 概要 |
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具体的思考段階 | 言語を習得した子ども・未成年が該当 |
道具主義的段階 | 自己中心的で相手の立場を考えるのが難しく、人を道具のようにみなす段階 |
他者依存段階 | 他者や組織に意思決定や判断を依存する段階 |
自己主導段階 | 自己の価値観や判断基準で行動・思考ができる段階 |
自己変容・相互発達段階 | 自己の価値観・判断基準を持ちつつ、他者との関わりの中で双方の成長を促せる段階 |
2つの成長軸 | 概要 |
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水平的成長 | 知識やスキルの成長 |
垂直的成長 | 知性や意識といった内面的な成長 |
ビジネスシーンにおいては、VUCAの時代の到来や技術の進化などによって従業員1人ひとりの成長の重要性が上がったことで、成人発達理論が注目されていると言われています。