複線型人事
「複線型人事(複線型人事制度)」とは、企業の中で複数のキャリアコースを準備しておく人事制度です。複線型人事の例は次の通りです。
複線型人事の例 | 概要 |
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キャリア志向 | 管理職も視野に入れた総合職、総合職のサポートやその他補助的な業務を行う一般職、専門職、高度な専門能力で業務にあたる専門職に分ける |
適性 | 従業員のスキルや得手不得手などを基に、管理職コース、一般職コース、専門職コースへそれぞれ配置する |
職種 | 営業職、経理職、法務職、マーケティング部門など、職務内容に応じたコースを設定する |
複線型人事を導入するメリットは、従業員の意思でキャリアを選びやすくなり、成長の機会の増加やモチベーション向上につながる点です。
また、管理職以外のキャリアを歩みたい人やライフワークバランスを重視する人の離職率を減らしやすくなります。
一方で複線型人事は、複数の評価基準の設定や管理コストがかかるのがデメリットです。
なお、従業員が歩めるキャリアコースが1つに絞られているケースを単線型人事(単線型人事制度)と呼びます。
単線型人事から複線型人事へ変更する際は、明確な評価基準・賃金テーブルの設定や人員配置を実施し、従業員への説明会や研修を実施しましょう。