行動評価
「行動評価」とは、優れた成果を挙げている従業員の行動特性(コンピテンシー)を基準に、人事評価を行う手法です。もともとは、アメリカを中心に導入されていました。行動特性(コンピテンシー)とは、従業員の思考パターンや行動パターンのことです。
行動評価では業務で高い成果を出す従業員の能力・スキルではなく、行動・思考を分析・調査して人事評価に組み込みます。
基準となる従業員は、「理想像をモデルに設計する方法」、「実在する従業員をモデルに設計する方法」、「理想像と実在従業員の両方を融合させたハイブリッド型」の3つに分けられます。
行動評価はあくまで従業員が出した結果で評価するため、期待値や能力などの要素が介入する評価エラーが起こりにくいのがメリットです。
また従業員の評価が高いとそれだけ仕事で成果が出ていることから、従業員の評価と生産性・売上にも連動しやすいのも行動評価の特徴となっています。評価基準が明確になるので、従業員のモチベーション向上にも期待できます。
なお、スキルや能力を基に評価する手法を能力評価、従業員の意欲や姿勢、勤務態度を評価する手法は情意評価と呼びます。