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自己奉仕バイアス

「自己奉仕バイアス」とは、成功したときは「自分の能力や行動のおかげ」と判断し、失敗したときは「外部環境や外部要因が原因で、自分の責任というわけではない」と思い込む傾向のことです。

自己奉仕バイアスが強いと、失敗時には失敗を活かした反省ができないので、学習機会の損失や自己評価の歪みとなるのがデメリットです。
また、極端な他責思考がチームワークを乱し、プロジェクトメンバーとの連携や信頼関係が損なわれる可能性があります。

一方で自己奉仕バイアスには、物事が成功したときに自信が付いたり、仕事への積極性につながったりなどのメリットがあります。
失敗しても適度な責任回避によって、仕事に対してよい距離感で付き合える考え方とも言えるでしょう。

従業員が自己奉仕バイアスとうまく付き合うには、周囲のフィードバックや自己分析を受け入れ、自身を客観視する能力を育成することが大切です。
自己奉仕バイアスの原因が失敗による周囲からの圧力や自尊心への傷を避けるためなら、失敗をオープンにできる文化や、チームメンバーによるフォロー体制の構築が効果的です。

この記事の監修・筆者

志水浩 専務執行役員 統括マネージャー
志水浩
組織開発・教育研修コンサルタントして30年以上のキャリアを有し、上場企業から中小企業まで幅広い企業の支援を実施中。また、研修・コンサルティングのリピート率は85%以上を誇り、顧客企業・受講生からの信頼は厚い。管理者に対する、成果性の高い教育支援プログラム「パフォーマンス向上プログラム」の開発責任者。

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