メンタルモデル
「メンタルモデル」とは、個人が無自覚・無意識下のうちに形成している価値観や思い込み、思考の枠組みです。
メンタルモデルはこれまでの過去の経験、知識、信念が土台となって形成され、人間の意思決定や行動に大きな影響を及ぼします。
メンタルモデルの例
- 同じ業務でも、うまくこなせた経験がある人は「よい仕事」と判断するが、失敗経験がある人は「携わりたくない」と消極的になる
- 動物を見たとき、動物園で楽しかった思い出がある人は「かわいい」と判断するが、猫に引っかかれた経験がある人は「怖い」と感じる
人事領域でメンタルモデルの理解を深めるメリットは次の通りです。
- 組織全体が抱える古い価値観や偏見をアップデートするきっかけになる
- 「うまく行くはずがない」といったネガティブな思考を抑え、新しい挑戦を歓迎する風土作りの土台になる
- 他の従業員や顧客が持つメンタルモデルを理解することで、マインドモデルに応じた経営戦略や人材育成を進められる
メンタルモデルと似た言葉として、マインドセットが挙げられます。
メンタルモデルは後天的な経験が基になる概念であるのに対し、マインドセットは経験に加えて個人が持つ先天的な要素も合わせて考えたものとなります。