職務給
「職務給」とは、業務の内容、責任の大きさ、職務の役割など従業員が担当する業務に基づいて決定される賃金制度です。
例えば勤続年数、年齢、スキル・知識などが異なる2人がいても、その2人が同じ職務に就くときは同じ給与額が支払われるのが職務給です。
■職務給を決定する要素
- 難易度
- 複雑さ
- 重要度
- 専門性の高さ
- 対応範囲や数
- 責任の大きさ
職務給のメリットは、評価の公平性が保てることです。
難しい仕事に就くのであれば、年齢や役職に関係なく給与に反映されます。
同一労働同一賃金を守るうえでも、効果的な給与体系です。
人材の能力やスキルに応じて業務を充てがうことから、成果主義に近い給与体系とも言えるでしょう。
一方で職務給は、個人の貢献度や貢献期間、業務の成果などが金額に反映されないデメリットがあります。
能力やスキル、実績に差がある従業員同士でも同じ職務なら同じ給与が支払われるため、従業員のモチベーションやエンゲージメントに悪影響が出るリスクがあります。
ジョブローテーションで給与が下がる可能性がある点も、従業員から見た職務給のデメリットです。
職務給を導入する際は、職務ごとの賃金のバランスを調整する、新入社員でも給与が高い職務に付けるチャンスを与える、他にも仕事の成果に応じたインセンティブを考えるなども検討しましょう。